借金生活リセット倶楽部

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任意整理にかかる費用の相場を知っておこう!

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こんにちは。

借金生活リセット倶楽部のレディックです。

 裁判所を介さずに債権者である貸金業者などと「将来利息」や「延滞損害金」などの免除を求めて交渉する、「任意整理」は債務整理の中で最も利用されている方法です。

   さて、弁護士や司法書士に債務者の代理人として債権者と交渉してもらう「任意整理」ですが、専門家に依頼するとどのくらいの金額になるのでしょうか?

・・・というわけで今回は「任意整理の費用の相場」について、ご紹介します。

 

 

1.任意整理とは?

 

  「任意幣理」とは、債権者と将来利息のカットや長期分割弁済などの返済の方法や返済の額について交渉をして、支払いが可能になるような(今よりも良い)条件での合意 を成立させる手続きです。

すべての債務整理の手続きの中で、最もよく利用されるのが、この任意整理の手続き ですが、裁判所への申立の必要はなく、自分一人でも行うことができます。

これは他の信務整理が裁判所を介する法的措置*1であるのに対して、任意整理は債権者と債務者との「私的交渉」という位置づけなります。

また、裁判所は関与しませんので、自己破産や個人再生の場合のように、裁判所に提出する書類を用意する必要はありません。

  「利息制限法」の上限利率を超える利息の契約がある場合には、利息制限法による引き直し計算を行い、過去に払い過ぎている利息を元本に充当して債務を減らします。*2

  そして、将来の利息はカットして長期分割払いをするという交渉や一括返済するので債務を減額して欲しいというような交渉をしていきます。

なお、「任意整理は私的交渉ですので、自分一人で行うことができる」と書きましたが、債権者相手の交渉については、素人にはハードルが高く、専門家(弁護士や司法書士)に依頼するほうが良いでしょう。

2.任意整理に必要な費用の内訳を知ろう!

  弁護士や司法書士の費用ですが、現在、任意整理した場合の明確な金額設定はありません。
ただ、一般的な費用相場は存在し、任意整理の場合、借入先1社ごとに2~4万円+減額できた金額の10%となっています。

  一般的に必要な費用は主に「着手金」「減額報酬金」「実費」などから構成されます。また、任意整理の手続中に利息計算で「過払い金の発生」を」見出し、過払い金請求を行った場合は別途、費用(過払い金報酬)が発生します。

では、順に各費用を見ていきましょう。
 

着手金(1社あたり2~4万円程度)

着手金とは、弁護士に手続きを依頼するために支払うお金のことです。後述する「減額報奨金」とは異なり、返還される費用ではありません。通常は任意整理を行う先(銀行やクレジット会社、消費者金融など)の数ごとに設けています。相場としては1社当たり、2~4万円となっています。*3
 

減額報酬金(減額できた金額の10%)

弁護士や司法書士に任意整理を依頼した場合、結果の成功に応じて「減額報酬金」を支払う必要があります。この減額報酬金は主に将来利息をカットした減額分の10%が費用の相場となります。

  また、成功報酬は基本的に1社ごとに発生します。このため、複数業者から借入した場合は委任契約締結時に、「1社ごとの計算なのか」「減額できた金額の合計の10%なのか」を確認しておくようにしましょう。
 

実費(交通費・通信費など)

  弁護士や司法書士が業者と交渉する際に発生する「交通費」「通信費」「コピー代」などが実費として必要になります。こちらも、あらかじめ「概ねどの程度の費用が発生するのか」を確認しておけば、最後に高額が請求されてトラブルが発生することを避けることができます。
 

過払い金報酬金(過払い金請求が発生した場合)

過払い金請求は任意整理での交渉で返還される場合と訴訟で返還される場合で報酬金の相場も異なってきます。概ね以下の通りとなっています。

  • 交渉で返還された場合:回収額(変換された額)の20%まで
  • 訴訟で返還された場合:回収額(変換された額)の25%まで

 

3.費用を抑えるポイント

 

  数多くの弁護士事務所から任意整理を依頼する場合、できるだけ弁護士費用を抑えるために以下の点に留意すると良いでしょう。

 

分割支払いが可能な事務所を選ぶ

 

  費用の支払いについて全ての事務所が分割支払いに応じているわけではありません。そのため、無料相談などで分割支払いに応じてくれるか事前に確認しておきましょう。

また、事務所によっては「任意整理の返済」と「費用」を分割するのではなく、各々の返済を求められる場合もあります。

分割支払いが可能かどうかだけでなく、支払額をどのように分割するのかもしっかり確認しましょう。

 

弁護士会司法書士会が定める報酬と比較する

 

  現在、任意整理した場合の明確な金額設定はありませんが、任意整理の報酬には上限が定められています。上限と比較して、安い事務所を選ぶのも費用を抑える一つの方法です。

  • 減額報酬金:減額した金額の10%以下
  • 過払い金報酬金:交渉の場合は回収額の20%以下(訴訟を行った場合は回収額の25%以下)

 

最終的な費用合計が安いか判断する

 

  相談料や着手金を無料にしている事務所も少なくありません。ただし、『無料』の言葉に飛びついてしまうと、報酬金が高いなど最終的に高額になってしまうケースもあります。このようなことを回避するためにも、最終的な費用合計をしっかり聞いて判断することが重要です。

 

任意整理費用が高すぎる悪質な事務所

 

  任意整理の費用は事務所ごとで「安い」「普通」「高い」はありますが、一定数の上限は決められています。任意整理を行うことができるのは弁護士か司法書士ですが、それぞれ弁護士会司法書士会といった会に所属しています。

そして、司法書士会や弁護士会では任意整理の1社辺りの費用は5万円を上限にするようにというガイドラインが出されています。

つまり、「任意整理で1社あたりの費用は5万円を超えてもらうのはNG」という注意です。しかし中には、「1社辺り7万円」や「1社辺り8万円」という司法書士事務所や弁護士事務所があります。このような事務所はガイドラインに違反しているので、依頼をしたら後悔することになります。

また、費用の安い高いについては、「安かろう悪かろう」のケースもあれば、「7万円や8万円の費用だからといって良い効果があるわけではない」という点も覚えておきましょう。任意整理については費用が高すぎる事務所に依頼をしてしまったら解約しましょう。

 解約時の費用を請求してくるケースもありますが、高すぎる費用の事務所はそれ以外にも多くの悪質な問題を抱えているケースが多いので、それ以上は踏み込んでは来ないでしょう。

 

4.費用の支払いに不安がある場合

 

  上記の通り、費用について説明してきましたが、それでも支払いに不安がある場合、法テラスの民事法律扶助制度が利用できないか弁護士に相談してみると良いでしょう。民事法律扶助制度では、一定の収入を下回る人を対象に費用立替などを行っています。

また、少しでも安くしたいのであれば、司法書士への相談がおすすめです。

司法書士費用は弁護士費用に比べ安く設定されています。そのため、1社からの借り入れ額が140万円以下であれば、司法書士へ依頼した方が、お得に任意整理できるかもしれません。

 

・・・というわけで「任意整理にかかる費用」について、ご紹介しました。

そもそも「任意整理」をご検討される方にしてみれば、当然ながら「借金問題」で追い込まれておられるわけですから、焦っておられると考えます

ただし、ここで費用の仕組みを把握しないで依頼するのも考え物です。

しっかりと比較・検討されることをおススメします。

 

この記事が借金問題で悩まれている方々のご参考になれば幸いです。

では、また。

 

*1:これを「任意整理」に対して「法的整理」といいます

*2:任意整理の手続きの中で、利息制限法による引き直し計算を行った結果、「過払い金」が発生していることがあります。大体、2007年以前に開始した取引が対象になります。この場合、過払い金返還詰求を行います

*3:弁護士・司法書士ともに着手金ゼロとしている事務所もあります